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チーム員用の掲示板で質問があったので少しタイヤの内圧の事について話しましょう!まずはレース初心者の為に内圧の計り方から(笑) フォーミュラカーのタイヤは大抵の場合、タイヤメーカーが使用するマシン(カテゴリー)に合わせ、車重、パワー、ダウンフォース、走行中の荷重変化などを踏まえたうえで設計された専用タイヤがほとんでで、予め設計時に想定されたタイヤ内圧があります。 一般的には箱車より車重の軽いフォーミュラーカーのタイヤ内圧は1.5kgf/c?前後ですが、設計通りにいかないのがレーシングカーのつねで、タイヤ内圧はタイムにも大きく影響するため、どれくらいの内圧で走っているのかはどのカテゴリー、何処のチームでも外部に漏らすことは少ないようです。 当たり前のことで温感で内圧を決めますが、冷感時からどれくらい内圧が上がるかを想定してまず冷感時の内圧を設定します。路面温度によって冷感時からの内圧変化が違い、路面温度が高い時は熱による膨張率が上がり内圧変化が大きくなります。また気温によっても冷感時の空気密度に差が出るため、時間帯や季節でも微妙な違いがでて、最初の内圧設定時はなるべく何時も同じような条件で設定するようにします。 走行前にもう一度、気温変化による内圧変化の状態をチェックします。 一度走行してタイヤ温度を適正値に上げて、内圧をチェックします。 走行後すぐにチェックし、タイヤが冷えて冷感に戻った時に再度内圧をチェックしておきます。このように練習中に色々な条件で内圧を計測してデータにしておき予選、レースでの内圧を決定します。 予選やレースの時は冷感時の最終決定をするまではなるべくタイヤを直接日光に当てないようにして日の当り方により内圧にバラツキが起きないようにしますが、決定後は天然のタイヤウォーマーである太陽光線を有効に利用するようにします。またニュータイヤを組んだ時は前日に一度エアーを合わせておき、スローパンクチャーのチェックもしておくようにします。 FJでは使うことはあまりありませんが、上級カテゴリーでエアーの変わりに窒素ガスを入れるのは、熱膨張率が小さいということと分子が大きく漏れもエアーより少ない、内圧設定が容易な為です。(ゴムを通しても少しづつもれている、乗用車でも長い間そのまま走っているといつのまにかエアーが少なくなっていますよね、ゴムフーセンでも時間が立つとしぼんでくるでしょう) 同じカテゴリーでタイヤの変更がない場合、長年のデータによりそれほどではありませんが、タイヤが変更になったり新たなカテゴリーに挑戦するときはタイヤエアーだけでもこれだけ沢山やることが有り大変です!エアー内圧だけでなく表面温度のチェック、製造ロッドナンバーのチェック外周のチェックなどもあるためニュータイヤを何セットも使うようなカテゴリーではタイヤのを管理するだけの専属メカがいてもおかしくありません。 そうそう忘れていましたが、走行中のタイヤやローター温度のデータを取るときは、何時も同じ場所からデータ取りすることです。マシンが停止してからも条件がドンドン変わっていくため何時も同じ場所からデータ取りすることで少しでも時間の経過による条件変化を少なくすることができます。左周りのサーキットが多いことも関係しますが一般的にはLF、LR、RR、RL の順で計ります。またドライバーもデータ取りをする時はピットロードまではレーシングスピードで走行してくるようにします。ピットインのサインが出たからといってスロー走行してくるとクーリングされてより正確なデータが取れなくなるからです。 たまにいるんですよ、おもいっきりクールダウンしてからピットに入ってきて「ローター温度見てくれ!」なんて言うバカなドライバーが!(笑)「もう冷とるっちゅーねん!」(関西弁) さてさて前置きが長くなりましたが肝心の内圧の決定方法の話しをしましょう。と思いましたが、疲れたので次回に! P.S いや、これ以上は情報公開しないで下さい。(マネージャー) (←前のページへ戻る) |
□■ 内間淳 □■
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