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1年間戦ってきた東北シリーズも、とうとう最終戦となってしまいました。思い返せばSUGOのパーフェクトウィンで幕を開けたこのシリーズ。次のハイランド戦も優勝を決めタイトル決定か?と思われた第3戦、後藤選手に競り負け2位に。そして悪夢の第4戦はホールショットを決めながら痛恨のスピンと流れは悪い方へ。ポイント的には有利のはずなのに、重圧が圧し掛かります。今までチャンピオンという言葉とは無縁だった僕が、初めて感じるプレッシャー。しかしこれに打ち勝たなければ勝利は得られません。 7日〜8日 練習日 11月のSUGOはさすがに寒い!初日は好天でしたが気温は低く、シティーボーイの僕には少々つらい寒さでした。しかしコンディション的にはかなり良く好タイムも期待できます。(管理人注:遠山選手は長野県出身) 1本目、2本目と徐々にタイムを上げましたが、最後の3本目はセットを外してしまい、トップタイムは取れませんでした。ちなみに初日のトップは前戦優勝でランキング2位の笠江選手。波に乗っているのが良く分かります。 2日目はどんより曇り空。今にも雨が降りそうです。そんな中2本目にはようやく31秒台に入る事ができ、トップタイムを出せました。しかし3本目からはついに雨が降り出しレインコンディションへ。冷たい雨の中速かったのは、ランキング3位につける後藤選手。強敵揃いだなと改めて実感させられました。 9日 公式予選 前日の雨はついに止む事無く朝を迎えました。気温は寒く身が縮み上がります。 しかし予選開始の時間には雨は上がってしまいました。路面は相変わらずウェットですが、ずぶ濡れにならずに済みそうです。 ピットロードに並び予選開始、僕は先頭でコースイン。グリップ感が全く無い路面に戸惑いながらアタックをします。3周目くらいに後ろから速いマシンが迫って来るのが分かりました。前日の雨で速かった後藤選手です。いったん先へ行ってもらい間隔を開けてついて行く事にしました。 コンディションは徐々に良くなり、タイムも上がってゆきます。勝負は最後の周になりそうだったのでそこに集中する事に。そしてチェッカーが出されなんとかトップタイムを叩き出し、ポールポジションをゲット。チャンピオン獲得へ向けまずは順調な滑り出しをすることかできました。 決勝 しかし天は試練を与えます。天気は徐々に回復に向かい、FJの決勝の時間になるとレコードラインはドライコンディションに。ギリギリになってドライタイヤを選択することになりました。が、ここでひとつ問題が!僕のスターティンググリッドはポールポジション、1コーナーに対してイン側となります。つまりストレートではレコードラインから外れた場所でスタートすることとなってしまいました。コースインしてグリッドにマシンをつけると、やはりウェット状態。対する偶数グリッドは完全なドライ。これは厳しいスタートになります。 フォーメーションラップで入念にタイヤを温めていよいよスタートの瞬間。ホイルスピンを最小限に抑えようとアクセルに神経を集中させます。しかし!この考えが裏目に出てしまいます。ホイルスピンを気にするあまり、なんとエンジンストール!すぐに再スタートしよとイグニッションスイッチを押し続けても、なかなかエンジンがかかりません!スタートしたマシンたちは1コーナーを抜け、すでに視界からは消えています。まるで前戦の悪夢が続いているようでした。念にも近い思いで「かかれ!」とスイッチを押し続けます。時間が長い。もうダメかと思ったその時、ようやくエンジンに火が入りました!僕はギアを1速に叩き込みスタート! しかし他のマシンは影も形も見えませんでした。とにかく無我夢中で追いかけます。何台か止まっているのを確認し、何台か追い抜き、気が付くと4位に。そしてファイナルラップ。目の前には3位を走る安達選手が迫っていました。ファステストラップを叩き出しながら追い上げるも、わずかに届かず4位でチェッカー!なんとかチャンピオンを決める事ができました! 自分自身初めてのタイトル獲得は、苦しく困難なものでした。特に4戦、5戦は自分にとって不本意なレースとなり、ただただ反省するばかりです。しかしこの失敗を己の糧とし、必ずや次のステップに繋げてみせます。 今回のチャンピオン獲得はひとつの通過点に過ぎません。スタッフの方々、応援してくださった皆様、ありがとうございました。 (←前のページへ戻る) |
□■ 遠山勇人 □■ |
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