ZAP SPEED RACING TEAM





VOL.44:ウォームアップ

2008年12月14日ツインリンクもてぎ。
この日はFJ日本一決定戦の決勝日。
全国の各地区に分かれて開催されているスーパーFJとFJの日本一を争う統一戦である。
その日は前日までの晴天より一転、朝から冷たい雨が降っていた。

メカニックは忙しくレインセットへの変更を急ぐ。FJやスーパーFJクラスでは他のチームのドライバーの場合それを手伝ったり見守ったりしているところが殆どだ。しかし、ZAP SPEEDではマシンはメカニックに任せてドライバーはドライバーの仕事をするという当然の作業に入る。

朝一番の走行の前には当然冷え切った身体を温めるウォーミングアップが必要となる。それが習慣になっていれば雨の日に何処を走ると濡れないかも当然分かっているし、新人であればチームマネージャーとしてそれを教える様にしている。

もてぎの雨の日はパドックとスタンドを繋ぐ長い地下通路があるがそこが最適だ。

なのに今まで他チームのドライバーを全く見かけた事が無い。雨に打たれながら外を走っている姿を見かけた事はあるが、真冬の雨の中体を温めているのか冷やしているのか疑問に思った事がある。


これもレースに関連するノウハウの一つであるから、こうやってコラムへ掲載すれば他のチームのドライバー達も真似て来るだろうが、そうやって日本のレースのレベルアップに繋がれば大いに良いことだと思う。他チームのドライバーに「何時もコラム読んでいます。」と挨拶される事があるが、自分の為になる情報は遠慮無く参考にして活用して欲しい。



写真は近藤選手。この日が4輪レースデビューの日だ。
FJクラスにエントリーし、フォーミュラで初めてのレースを前にZAP SPEEDの指導の元、体を温めている時の写真だ。全国から各シリーズチャンピオンがエントリーしているこのレースで、初レースながらクラス3位の結果を残した。09年度FJをやれば当然チャンピオンを獲得するだろうが、それであれば出る意味は無い。


彼をF4へ「飛び級」させる事が決定した。


ZAP SPEEDのオーディションはFJのドライバーを選出するオーディションと思っている人が居るようだが、ZAP SPEEDのオーディションはチームメンバーに入れるかどうかのオーディションで、チーム員はその実力に合わせたカテゴリーにエントリーして行くという内容だ。だから実力を示せば「飛び級」が出来る。


次回コラムではその事を書こうと思う。



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□■ 笹川健志 □■
マネージメントディレクター。チーム運営に手腕を振るう。自分がレースするはずだったのが、いつの間にかレースを目指す若い連中の面倒を見る事に…。内間監督と供に「一蓮托生」理想のチーム創りを目指します。 理想のチーム作りと言うのは皆さんの理想をかなえること。「自分達の時代にもあったら良かったのに!」っていうチームを創る事。 チームが徐々に理想に近づいてゆくのが生き甲斐です。







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