ZAP SPEED RACING TEAM

VOL.20：ミドルエイジ

暑い日が続きますね。
こんな日にもZAP SPEEDのドライバー達はレースの為に一生懸命仕事をして、自分の時間を作りトレーニングもしている筈です。

ZAP SPEEDのメンバーは全員がプロを目指している訳ではありません。一部には会社を経営している人や、会社員で有りながら余暇としてモータースポーツを楽しんでいる人も居ます。しかし、このグループに属するメンバーが非常に熱心なのは我々スタッフもビックリしています。

皆さんもご存じのようにZAP SPEEDのメンバーに加わろうとすればオーディションを受け、合格しなくてはなりませんが、近年になってご自分のお持ちのマシンを持ち込んでメンテナンスを受ける事も出来る様になり、そのコースの場合はオーディションは関係有りません。しかし、あえてプロを目指す若者に混じってオーディションを受けにくるオジ…　じゃなくて、ミドルエイジが急増。面接でも「大変ですよ。」「遊びでは困ります」「ホビーなら持ち込みメンテナンスの方が良いと思いますが…。」等とひとしきり訪ねて見るのですが、意外にやる気が伺えて、これまでに何名かを採用してみました。
まず、やってみたい理由は「若い頃にやってみようとしたが、その頃にはZAP SPEED の様なシステムが無くて、二十歳頃にクラウン位の値段だったレーシングマシンを買うことが出来なかった。今は仕事も落ち着いてマシンも手頃な値段となってきたので買って出来ない訳じゃないけど、あの頃やっていたらって考えるとあえてオーディションからスタートしてみたいと思った。」「ずっと憧れだけで入り口が分からなかった。今更F-1まで行きたいなんて思って無いが、どこまで出来るか自分に挑戦したい。」等の理由が多い。中には「やりたいことをやらずに人生で後悔を残したくない」なんて大人な意見も有りました。

そして、このミドルエイジのドライバー達が凄く頑張ってくれて、若いドライバーを刺激してくれます。坂田選手の場合、FJの連勝記録を塗り替えた今村大輔選手と同期で、陰に隠れた形となりましたが、ポールポジションを獲得するなど、今村選手よりレース経験が浅いのに互角に渡り合うまでになり、F-4へ同時にステップアップしています。坂田さんはレースを始めた頃、コースを確認するために早朝仙台ハイランドに忍び込んで（仙台ハイランドさんご免なさい）足で歩いて見たそうです。他のドライバーでは、「若い頃より体力の低下が有るのは致し方ない。だからその分ジムに通ってフィジカルトレーニングを積んでいる。」と、いう人も居る。仕事では責任有る立場となっている人が多いので、フィジカルトレーニングの時間を定期的にとることも大変だろうが、フリーターの若者よりもトレーニングに時間を当てているのは頭が下がる思いです。
昨今、限定ライセンスが発給されるようになり、一定条件を満たせば16歳から4輪レースを開始出来るようになり、世間では若年層が注目されるが、ミドルエイジの活躍もお忘れなく。

今年ZAP SPEEDのフォーミュラートヨタのシートを得ているのは19歳池田大輔選手。もしかしたら来年そのマシンのシートを勝ち得るのは40代の選手かもしれません。
ちなみに、ZAP SPEED内間監督は29歳でレースを開始。31歳でFJチャンピオン獲得。翌年にはエンドレスさんのワークスでN-1シビックとF-4へステップアップしました。

自分の可能性を自分で絶つ事ほどカッコ悪いことは無いですよね。「俺はもう駄目だから」なんて。では、逆を考えたら？【自分の可能性を自分で証明する】です。

ミドルエイジのドライバーの皆さんは意外にZAP SPEED WEB SITEで名前を出すことを辞めて欲しいと言います。有る程度の結果が残せるまではカッコ悪いから誰にも秘密にしているなんて人も居ます。無言実行で【自分の可能性を自分で証明する】オヤジドライバー（言っちゃった）。私は凄くカッコ良いと思います。

（←前のページへ戻る）

□■　笹川健志　□■
マネージメントディレクター。チーム運営に手腕を振るう。自分がレースするはずだったのが、いつの間にかレースを目指す若い連中の面倒を見る事に…。内間監督と供に「一蓮托生」理想のチーム創りを目指します。理想のチーム作りと言うのは皆さんの理想をかなえること。「自分達の時代にもあったら良かったのに！」っていうチームを創る事。チームが徐々に理想に近づいてゆくのが生き甲斐です。

Created by Sidepond advance