ZAP SPEED RACING TEAM





VOL.12:最初からこじんまりしてちゃあダメ

レースと言うスポーツは、物理的限界を知ることが重要。
限界を知ろうと思えば、時に物理的限界を超えることも有る。
一度もスピンした事が無いというのは、限界を探った事が無いと言う事だ。
常に高いレベルを目指し、工夫をしなければ人に勝てるようにはならない。

失敗を恐れ過ぎてはならない。 失敗は必要。

失敗の上でアドバイスを聞く方がそれ以前に教えられるより、より深く自分に刻みつけることが出来ます。(ここがスクールとの違い)そう考えれば、失敗をし何故そうなったかを反省やするごとに、一歩一歩前進して行けるのだと考えることが出来ます。失敗をしたからと言って、ナーバスになったりネガティブシンキングになったりしてはいけない。ポジティブに捉えて一歩経験を積んだと思いましょう。でも、決して間違えてはならないのは、反省を伴わない失敗は無駄と言うことです。失敗は失敗、よく分析して二度と繰り返さないように刻みつける。こうすることによって初めて失敗は成功の母になる。

ドライビングで内間監督が常に注意する事は、視線を遠くに持って行くことがある。これはドライビングに限らず、ドライバーの意識にも当てはまる。常に遠くを見つめることによって、多少の遠回りをしても方向を見失わず済むし、自分が今どうあるべきか、今何をすれば、どの方向に行けば良いのかも自ずと見えてくる。これから起こりうる突発的事項についても予測や対処が早くできる。

常に胸を張って遠くを見ろ。
小さな足下の小石程の失敗にいちいちしょげるな。
タイムが出なくても次に繋げろ。
次に繋がるにはよく分析して今日も一歩前進したという実感をつかめ。
二度と同じ失敗は繰り返すな。
繰り返してしまったときに歯ぎしりするほど悔しく無ければ、分析と反省と自分に言い聞かせることが不足している。

これを繰り返せばきっと速くなる。

己を知る

自分自身を客観的に知ることが出来なければいけない。

長所・短所・自分の位置・癖・思考・強いところ・弱いところ・精神の傾向・現時点での目標の達成率・どの方向を目指しているのか・何が足りないのか。自分自身を先ず知るというのは、レーシングドライバーと言うより全ての人間の成功のキーワードでは無いだろうか?

私が本当に関心するのはサッカーの中田選手があげられる。彼は前例の無い目標を置き、一歩一歩成し遂げていったように感じる。周りの誰もが知らない未知の領域を見据えていた。勿論イタリアのサッカーの情報も、業界内では一般より入手しやすいだろうが、本当に深い部分は彼が実際やってみて分かったことも有るのでは無いだろうか?中田選手は実力でセリエAにあがった初の日本人では無いだろうか?私と同郷の三浦選手を過小評価しているつもりは無いが、プロセスや意識は違っているように見えてならない。

レーシングドライバーでは現在海外で活躍しているF-3ドライバー各選手が同様に、これまでのF-1ドライバーとは違って感じる。私個人はF-1以前の中嶋選手が好きであったし、先駆者としての彼の功績は絶大だと思う。世界の舞台を常に意識して、そこまでの経路を構築していった事に代わりは無いが、どの段階でと言う部分は違っている。現在のレーシングドライバーは中嶋選手がいたからそ、次のレベルのアプローチが出来るのだろうが・・・。

だいぶ横道にそれてしまった。

野茂選手も中田選手も自分をよく考えた上で、各分岐点で賭をして勝っていった。自分が分かっているからこそ出来る、本人の勝算がある賭だったのでは無いだろうか?
「実力は有るのに結果が出せない」というのは、心の部分が上手くマネージメント出来ていないのでは無いだろうか?自己を知ることからメンタルコントロールが出来る選手になって行くのでは無いでしょうか?どんなスポーツも、トップレベルの戦いは人間の能力の限界域での戦いになるので、最後を決するのは内面の戦い、引いては自己との戦いとなるのでは無いでしょうか?
だから今は遠くてもいつかたどり着く(はずの)最終目標の戦いに備えて、自分を知って行きましょう。

私? 自分を知っているつもりです。よく私と長年友人をやってられるなと、内間監督には敬服致します。



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□■ 笹川健志 □■
マネージメントディレクター。チーム運営に手腕を振るう。自分がレースするはずだったのが、いつの間にかレースを目指す若い連中の面倒を見る事に…。内間監督と供に「一蓮托生」理想のチーム創りを目指します。 理想のチーム作りと言うのは皆さんの理想をかなえること。「自分達の時代にもあったら良かったのに!」っていうチームを創る事。 チームが徐々に理想に近づいてゆくのが生き甲斐です。







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