ZAP SPEED RACING TEAM |
今年も早いもので、あっという間の12月。いよいよFJ日本一決定戦が迫ってきました。日本一決定戦レース前、12月1日に行われたチームのドライバーオーディションのお手伝いで参加者の走行を見つつ、倒れたパイロンを直す役をやってきました。最初から速いドライバー、どんどん速くなってくるドライバー、目にすごい勢いを持ったドライバー、同じ福島県会津出身のドライバーなどたくさんのドライバーの走行を見て3年前の自分を思い出し、「自分もいいところ見せようと必死だったよなー」と振り返りました。その必死さが参加者の方から伝わり、いい刺激になりました。「自分も次のレースでいいところ見せなきゃ」と再確認できたことだけでも手伝いに行ってよかったなーと思いました。参加者の皆さんに感謝します。ありがとうございました。 オーディションの手伝いのあと直ぐに地元へ帰り、今年のレースをサポート下さっているスポンサーの一つ、「小山りんご園様」でリンゴの収穫の手伝いです。甘くて赤いリンゴ、甘いけど赤くならないリンゴ、渋いけど赤いリンゴと様々です。これらを見るともてぎ最終戦の自分にそっくりだなーと感じました。ファステストラップを獲り、誰よりも速かったけど結果が出なかった自分は甘いけど赤くならないリンゴそっくりです。「甘くて赤いリンゴが商品になる。速くて結果が出せるドライバーがプロになれる」とリンゴを見つめながらずっと考えてました。日本一決定戦に向けて、甘くて赤い最高のリンゴになってやるー!と妙に気合が入りました。 金・土曜日の練習 レースウィークスタートです。自己ベストを更新するも、トップとは程遠いタイムです。「見ててつまらない、FJなのにみんな小さくまとまり過ぎ」と監督からの一言がとても心に響きました。でもその通りだな!と、なんとなくすっきりしました。ドライビングもクルマのセットもいい方向にきてる気がして、頭のイメージでは既に表彰台に上がってます。準備はOKです。今までの全てを出し尽くします。 予選C組 この予選はかなり大事だと分かってました。ここでいつもの7、8番手だったらもう望みはないとです。走っていると3年間の経験があるからだと思いますが、どんどんタイヤのグリップが上がってくるのが分かりました。勢いを見せるんだ、誰よりもタイヤの限界を使うんだとアタックしていきました。結果は、鈴鹿チャンピオンの八重樫選手には及ばず2番手タイムでした。トップを獲れず、めちゃくちゃ悔しいです。でもトップの八重樫選手が2レグからのシード選手だった為、少しかっこ悪いけどポールポジション獲得。初めて前に誰もいないスタートです。予選中の走行は、詰まってしまったポイントがあり、もっともっとタイムが縮められたなぁと思います。反省点はあるものの、先ずは良い出足を決める事が出来たと思います。 第1レグ(5周) 前に誰もいないのは本当最高です。気持ちが良過ぎます。スタート前、横を見ると高校の時に最も相談にのってくれていた3人の姿が見えました。その3人の前で下手な走りはできません。 抜群!とはいきませんでしたが、まずまずスタートを決め、2位以下を引き離しオープニングラップを1位で通過します。しかし、今年ずっと言われていた最初の立ち上げが遅いというのがもろに出てしまいました。どんどん差を詰められ4周目には3番手に落ちてしまいました。「抜かれっぱなしでたまるかー!!」と隙を狙いながら最終ラップに突入。ペースを上げてどんどん差を詰め、3台によるトップ争いが激しくなりました。そしてS字コーナー、前の2台が絡み合い接触!!!。それが自分の目の前を塞ぐ様に飛び込んできて避けきれず、接触、コースアウト。巻き込まれたような感じでレースを終えました。もっと前の2台の動きが予測出来ていればこんなことにはならなかったと思います。レースの駆け引きが下手な証拠でした。 第2レグ(6周) 24番手スタート。ビリから3番目です。PPからのスタートとは別世界です。スタート直後の混乱を上手く切り抜け、最初の1周でどれだけ抜けるかがポイントです。スタートすると予想通りの大混乱で、自分の走行ラインを探すのがやっと。うわっ!と思うくらいの大渋滞です。渋谷のスクランブル交差点ぐらい邪魔な感じです。ビリの屈辱です。でも2004年の安達選手に負けない走りで抜いてやる!とプッシュし続けましたがファイナル進出圏外の13位チェッカー。敗者復活戦行き決定です。 敗者復活戦(6周) 6番手スタート。「隙がある限りいっちまえー」と気合は十分だったのですが・・・。スタートから2周目だったと思います。後方のマシンが宙を舞いながら自分の真横に飛んで来ました。この接触で私はコースアウト、リタイヤ。これで私の日本一決定戦が終わりました。今年一番大事な日だったにもかかわらず、走りを全然アピールする事が出来ませんでした。 レースを振り返ると悔しい事だらけです。クラッシュに巻き込まれた事や突っ込まれた事に対する鬱憤もありますが、それは自分のスピード不足とポジショニングの悪さであり、何より一番悔しく思ったのが、走り以外の点でレースに対してのハングリーさが他の選手に負けていたという事です。今大会にはS-GTの服部尚貴選手をはじめ、たくさんのレース関係者がレースを観ていた筈です。しかし、渡した名刺がたったの2枚です。もっともっと色々な人に顔を覚えてもらおうと「11号車の小山圭です。自分の走りを見ててください。」となぜ挨拶できなかったのか?すごく自分に悔しいです。もっともっと積極的に動いて、自分でチャンスを作っていかなければならないんだと、とても勉強になりました。 日本一決定戦で今シーズンは終了です。この2006年は、今までの人生で一番成長を感じた年でした。初めてのレース、雨のレース、ファイナルラップで表彰台を逃したレース、ファステストラップ、ポールポジション、ビリスタート、コースアウト、スポンサー探しの飛び込み営業など、数えきれない喜怒哀楽を経験しました。その度に壁を乗り越え、強くなれた様な気がします。来年はどのカテゴリーに参戦するにしても二年生としての結果が絶対に必要になると思います。今回のレースを終え、さらにプロドライバーになる覚悟が強くなりました。 来年は、今年以上にもっともっと精力的に活動していきますので、応援宜しくお願いします。一年間支えて下さった皆様、本当にありがとうございました。 (←前のページへ戻る) |
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