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VOL.6:日本一決定戦レポート

今年最後のビッグレースである、「FJ King of Kings 2005 in Suzuka」が12月25日に三重県の鈴鹿サーキット(東コース)で行われました。その名の通り、FJの日本一を決めるレースです。全国から約60名の獅子が集まりファイナルレースに進めるのは半分の30台。日本一という一つの座をかけて、皆しのぎを削ります。


レース当日までの鈴鹿走行回数はたったの3日。うち1日は雪の影響でマシンが届かなかったり、雪のためほとんど走行が出来なかったりと、満足の行く練習が出来ませんでした。限られた時間の中で、出来る限りドライビングとマシンの調整でレースに臨む事になりました。少ない時間の中でも着実にタイムを上げていき、練習ではベストタイムを記録するなど内容の詰まったものでした。

公式予選・Bグループ(15分間)
正之(兄)がA組みでぶっちぎりのポール獲得したのを受けて「次は俺だ!!」と気合十分にマシンに乗り込みます。いよいよ予選スタート。
混雑を避けるため、少々時間をおいてからコースイン。序盤からガンガンコーナーを攻めていきタイムを更新していきます。中盤になり、タイヤも温まったところでトップタイムをマーク!「この勢いでタイムを上げるぞ!!」と後半にかけます。

しかし、後半はスピン車両や徐行車両にひっかかってしまい、思うようにタイムを伸ばす事ができず、3番手で予選を終える事となりました。
間違いなくタイムを上げる自信があっただけに、うまくクリアラップが取れなかった事が悔やまれます。第1レグは3番スタートなので、得意のスタートで順位を上げて第1レグでの1位チェッカーを狙います。

第1レグ・Bグループ(10周)
さあいよいよ鈴鹿での初レース!東コースは抜きどころが少ないコースで知られています。そのことから、なんとしてもスタートで順位を上げたいものです。また、初の下り坂でのスタート。前荷重になる分、後ろの荷重が減りスタートでホイルスピンしやすくなるので、繊細なアクセルコントロールが要求されます。そのためスタートが非常に難しくなります。

フォーメーションラップでしっかりとタイヤを温め、グリットにつきます。5秒前ボードが提示され、シグナル消灯でレーススタート!っと、ここでポールの吉田選手がエンスト!!冷静にかわして1コーナーまでに2位に浮上します。数周後にはファステストラップを更新し、この勢いで前の選手のインを狙いますが、ブロックされてしまいなかなか前に出られません。1コーナーでのオーバーテイクを狙いますが、最終コーナーで若干離されてしまい、インを刺す事が出来ません。中盤から後半にかけてアンダーステアが強くなり苦しい状況に。そのまま順位の変動がないまま2位でチェッカーとなりました。

第2レグに向けドライビングの見直し及びセッティングを変更し、上位を目指します。

第2レグ・Aグループ(12周)
第1レグの結果から6番スタートとなった第2レグ。このヒートから各シリーズのチャンピオンがレースに参加してきます。ポールポジションには正之の姿が。俄然燃えます!スタートで順位を上げるべく、スタートに集中しました。

レーススタート!1レグよりうまくスタートを決め、1コーナーまでに2台抜き!
「周りの選手のペースが上がる前に順位を上げなくては。」と思い2周目の1コーナーで更に1台をパスして3位に浮上!更に前を狙いますが、2位の選手とは大きな差が。その前にはトップを走る正之の姿が。「絶対に抜いてやる!!」闘争心が爆発!
ファステストラップを叩き出しながら前を追います。周りより1周0.3秒速いペースで見る見るうちにドンドン追いついていき、数周後には射程圏内に。抜きに行こうとするがブロックがかなり厳しく、なかなかインに飛び込めません。相手のミスを誘うべく、マシンを左右に振りプレッシャーを与えていきます。この作戦が功を奏して、前車のミスが多くなりました。そして、最終ラップの逆バンクコーナーで前車がフラついた一瞬の隙を狙い立ち上がりで並びかけ、ダンロップコーナーイン側のダートに片輪を落としながら抜きに行きます!
結局抜くに至らずに、3位のままチェッカーを受けました。1レグ後のセッティングの変更により、かなりマシンの動きがよくなったので、自分らしい熱い走りをすることが出来ました。2位の選手をパスできなかったものの、かなり存在感を与えることが出来ました。次のファイナルレースは楽しいことになりそうです。

ファイナルレース(15周)

いよいよ2005年最後のレース。FJでのレースもこれが最後。悔いの残らないよう力を出し切ります!グリット上でたくさんの方々と激励と固い握手を交わし、優勝を心に誓います。泣いても笑ってもこれが最後。FJラストランを有終の美を飾ります!

フォーメーションラップで入念にタイヤを温めグリットに着きます。5秒前・・・・シグナル点灯からレッドシグナル消灯でレーススタート!!この日一番のグッドスタートを決め、2台をゴボウ抜き!1、2位の選手のすぐ後ろまで迫ります。
2周目3周目とトップが激しく入れ替わり、4周目には正之を交わし2位に浮上!更に勢いに乗った私は、6周目のホームストレートで1位の選手のスリップストリームを使い1コーナーでトップに浮上!引き離しにかかります。最終コーナーを抜けた時点で、2位の選手と多少差があったので、「これなら1コーナーまでに刺されないだろう」と思ったが、予想より2位の選手のストレートスピードが速く、1コーナーでトップを奪い返されてしまう。翌周にも1コーナーでオーバーテイクを狙うが、黄旗が出ていて抜くことが出来ません。
数周後には3位の選手にスリップストリームを使われてしまい、1コーナーで抜かれてしまいます。「なんとか抜き返さなくては!」ストレートでスリップストリームに入るものの、2位の選手の伸びも良く、刺すに至りませんでした。その後、トップは入れ替わり最終ラップに突入!この時「諦めは敗北以下」と言う言葉を思い出し、「諦めちゃいけない!チャンスは必ずやって来る!」そう信じて、これでもかと言うくらいアクセルを踏み込みました。そして、最終コーナーでチャンスは訪れた。2位の選手が最終コーナー立ち上がりで、コースアウト!!真後ろを走っていた私は労せずして2位浮上!と思ったが、なんとスピンしたままコース内に戻って来た!!「このままじゃぶつかる!?」相手の動きを見ながら、マシンをコースのイン側に滑り込ませて接触ギリギリでなんとか回避に成功。ゴールを目指すが左右から正之と4位の選手がすごい勢いで迫ってくる。なんとか逃げ切りチェッカーフラッグを受けました。

悔しかった。本当に悔しかった。皆が言葉をかけてくれる度に涙が出そうになるのを堪えるのに必死だった。FJ卒業レースを有終の美で飾りたかった。どうしても欲しかった優勝、それを逃してしまった事実が心に突き刺さりました。

レースを終えてから考えると、「あの時こうしていれば」と言う場面がいくつかあった。だから余計に悔しい。しかし、これが今の自分の実力なんだと思う。
今回のレースでは、走る度に自分が成長しているのがわかった。と同時に、多くの課題を見つけることも出来た。本当に実りあるレースでした。今までよりも一周りも二周りも成長できました。

今回、この舞台に立つことが出来ましたのは、皆様からの多大なる御支援があったからこそです。私達の活動にご理解を示してくださった事を、深く感謝いたします。本当にありがとうございました。
来年はF-4にステップアップし、今年獲る事の出来なかったシリーズチャンピオンを必ず獲ります!今後とも、日々精進してまいりますので、ご支援ご鞭撻の程、どうぞ宜しくお願いいたします。



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□■ 栗原宗之 □■
生年月日:1982.12.15
血液型:RH+O

2004年
FJ1600スポット参戦
日本一決定戦4位

HPhttp://www.masa-mune.net







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