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第2戦目となるFJ1600もてぎシリーズ、今回はいつものフルコースではなく90度コーナー後から4コーナーまでをショートカットする「東コース」にて行われる。長いストレートが2本無くなり、かわりに連続した切り返しのショートカットが加わるレイアウトだ。開幕戦がノーポイントに終わったため、シリーズタイトルを考えると第2戦ではなんとしても結果を残さなければならない。 5/28 レース前日 練習日 もてぎ東コースはこれまで練習で2度走ったことがあるのみ。練習開始時刻になり約一年半ぶりとなる東コースにコースイン。90度コーナーを曲がってからショートカットへ。おー、久しぶりだなあこの道、、、。早い切り返しをしながらも車を落ち着かせないと挙動がすぐ乱れてタイムロスする。なかなかチャレンジしがいがあるじゃないか!直後に長めのストレートがあってラップタイム的にも重要なので、他の選手のラインも参考にしながら(盗みながら(笑))何とかショートカットの走らせ方をものにしていく。 チーム監督のアドバイスも受け、なんとかタイムもまとまったところでチームメイトのタイムを比較すると、、、なんと、チーム内5人全員で面白いようなダンゴ状態である。他チームも含め明日のレース本番ではかなりの混戦となりそうだ。 練習終了後、チーム監督と明日に向けた車のセットについて作戦会議。明日の気温、路面温度の上昇を想定した上、走行中のフィーリングをフィードバックしてセットを決定する。監督に限らずメカニックの方に車のフィーリングを伝えるのは真剣勝負。皆さんプロなので矛盾したことを言っていると「は?」となるし、なにより車が速くならない。セット変更後Newタイヤを装着、予選用に燃費計算をしてガソリン補給。準備万端、明日の予選を待つのみとなる。 しかし東コースはダウンヒルストレート横のピットを使うため狭い狭い。ヘアピンの内側の細い部分に今回の開催カテゴリー、Vitz、スーパーセブン、ロードスター、FJ1600、マーチ、シビックが集まるので大変な込みようだ。 解散後、今回は同宿のチームメイトがいないので一人寂しく夕食を取る。レースは個人競技とはいえ、なにげにこれがミジメなものです。 5/29 レース当日 予選 今回FJ1600のエントリー台数は前回から3台増えて19台。参加者としてはレースが賑わって来るのはうれしい限り。予選開始は9時40分、昨日予想したとおり温度はかなり上昇してきておりタイヤにつらそうなコンディションである。 今回の予選はいつもより切迫度が高い。何故かというと、実はエンジンの調子が今ひとつでストレートでスピードが伸びないため予選で前に出ないと苦しいレース展開になることが想像できたからだ。最初から前にいるしかない。 オフィシャルの整列OKの合図で各車一斉に整列。すぐコースオープンとなり20分間の予選開始。ちょうどタイヤが温まってきたくらいで後ろからハイペースのマシンが迫ってきたため、相手のペースを確認してから良い頃合いで前に出し、スリップストリームねらいでついていくことにした。ペースの遅い車に引っかかりながら待つこと数周、前車の前に車がいなくなった!やっと訪れたクリーンラップ、すかさずアタックに入る。きっちりと一周まとめ、V字コーナーで前車に追いついてしまったものの「こりゃタイム出たでしょ!」と電光掲示板を見ると一番上が「28」私のゼッケンである。よーし! ところが、、、ピットからチームインストラクターが身振り手振りで「もっと出せ〜!」と怖い顔をしている。おそらくトップタイムではあるものの僅差なのだろう。結局このラップがベストタイムのまま予選終了。チェッカーを受けた時点では28番は依然として電光掲示板の一番上にあったが、ピットに帰ってきて確認すると、なんと最終ラップでトップタイムを塗り替えられたらしい。しかもタイム差は7/1000秒!!しかも予選6位までが0.2秒差。予想以上の混戦模様である。 後で気になって計算してしまったが、7/1000秒差ってなんと26cm(予選タイムの平均時速で換算)ですよ。3.4Kmのコースを一周走って26cm差というのもすごい、、、が、何を言っても2番手は2番手。自分より速く走った選手がいることをちゃんと受け止めないといけない。 決勝 久しぶりのフロント・ロー、決勝グリッドに車をつけると前に車がいないって言うのは気分がいい。とはいえ後ろの5台までわずか予選タイムが0.2秒差でひしめく大混戦。レース展開はかなりタフなものになりそう。 コントロールポストからグリーンフラッグが振られフォーメーションラップスタート。開幕戦でのドライブシャフト折れもあり、タイヤの効率的な暖め方を色々と勉強してきた結果、暖めるためとはいえ過度にクイックな操作は害の方が大きいというのが判ったので、スムーズに、かつ大胆にタイヤを暖める。フォーメーションラップを終えグリッドに車をつけ、バックミラーで全車整列完了のグリーンフラッグを待つ。 さあ、スタートシグナルに集中。少し長めのレッド点灯から消灯でレーススタート。 今回は前回より少し低めの回転数でクラッチをつなぐ(ドライブシャフトが折れるからではなく、ホイールスピン量を抑えるため。念のため)。まずまずの動き出しだが、特別上手くいった訳でもない普通のスタートダッシュだ。こりゃ横一線くらいのスタートかな、と横を見るとポールポジションの車の動き出しが悪い!3速に入れるくらいにはトップに抜け出ることが出来た。 ショートカットを抜けてバックミラーを確認すると2番手が栗原宗之選手、3番手が藤原選手、よーし、いい展開だ!栗原選手のマシンと私のマシンはストレートが伸びない同士なので、ここは栗原選手に後続のフタをになってもらおう、というわけである。しめしめ、と思っていたのもつかの間、栗原選手も速くフタどころか逆に抜かれそうな勢い、後続を引き離すことが出来ずダンゴ状態で何周かするうち、いつのまにか2番手が藤原選手にあがっている。 ここで事件発生、タコメーターを見ると針がない!なんと針が折れてしまった。これは参った!もちろん勘で運転は出来るがシフトアップの回転数というのはタイムに微妙に影響を与えてくるのだ。ツライ! 折れたタコメーターの針。反対側の出っ張りは折れずに残ったので、それをたよりにシフト 迎えた4周目の90度コーナー、とうとう藤原選手に横に並ばれる。が、ブレーキをギリギリまで我慢したところ藤原選手もブレーキを遅らせすぎ立ち上がりで失速、クロスラインで抜き返す。その隙を突いて栗原選手が2位に上がった。その次の周、今度は栗原選手に90度で並ばれ抜かれてしまう。と、その直後のショートカット立ち上がりで栗原選手がシフトミスなのか失速、抜き返して再びトップに立つ。めまぐるしく順位が変わる。 次の周、5コーナーを立ち上がるとミラーにもうもうとした土煙が映り、2台で絡んだのか栗原選手と藤原選手がいなくなる。その後ろについていた丸木選手が今度はぴったりとついて来て、9周目だろうか、今度は丸木選手に90度で横に並ばれるが、進入をがんばり併走したまま立ち上がって2台並んだままショートカットに進入。1個目の右をクリアーするものの2個目の左で車体をかぶせられ、残念ながらトップを奪われてしまった。すぐ追撃体勢に入り次の周の5コーナー前でなんとか追いつき、イン側を走る丸木選手にアウトから並びブレーキング競争、丸木選手が半車身ほど前のまま並んで立ち上がるが、立ち上がりで丸木選手がアウトにはらんできたため行き場が無くなりアクセルオフ、差を大きくあけられてしまう。その後、ヘアピン立ち上がりでダートに大きく車体を落としてしまったせいなのか左後輪のグリップが著しく低下したためペースダウン、そのままチェッカー、悔しい悔しい2位である。 一番上ではないものの、久しぶりの表彰台。まあ、悔しいのは一時置いておいてしばしシャンパンファイトを楽しむ。よーし、次こそは表彰台の一番上に立てるようがんばるぞ! ※デジカメの電池が切れてしまい、表彰台の写真が取れていませんでした。残念。 (←前のページへ戻る) |
■ 熊谷徹 □■ |
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