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いよいよ始まったレースシーズン!昨年はFJ1600 東北シリーズにエントリーでシリーズ2 位という成績を残したが、年末に行われたFJ1600 日本一決定戦で自分自身のバトル弱さを痛感する結果となった。今年はその弱点を克服しステップアップへの足がかりをつかむため、関東はもてぎシリーズにエントリー。4/17 に第一戦が開催された。 4/16 レース前日 練習日 やってきました、もてぎシリーズ。今回のもてぎチャンピオンカップ第一戦は、シビックレース、スーパーカート、FJ1600、F4 の各カテゴリーで争われる。これまでもてぎのレースはFJ 日本一決定戦だけの参加であるので、ごく普通のレースウィークは初めてで、少々緊張気味。わがZAP SPEED からはFJ が5 台、F4が5 台エントリーしている。土曜日にはほとんどの参加者が揃い踏みして練習走行をしている。練習走行終了後は他チームのタイム含めてチェック。前回のコラムでも触れたとおり、ラップタイムというものはタイヤのコンディション如何によって大幅に上下してしまうので単純な比較は出来ないのだが、一応土曜日の走行では安定して1 番手のタイムを記録。2 番手におおよそ0.4 秒ほどのアドバンテージをもつことができた。レース後、チームインストラクターにマシンをチェックしてもらっていると若干のアライメント(サスペンションの微調整のこと)の狂いが出ていた。実は練習走行中2 度ダートに出てしまったのだが、その影響によるものと思われる。レースウィークの走行としては非常によろしくない、、、、ダートに出て付着した土ぼこりを入念に掃除しながら反省、、、、夕食を今年からF4 にステップアップした大西選手、同じくF4 にステップアップした鴨下選手とともにとり、上級カテゴリーのマシンの様子などを聞く。さすがF4 マシンはドライブのほうも一層レベルアップしたものが求められるようだ。いち早くその世界に加われるよう、明日のレースに向けて気合を入れていく。 4/17予選 今回FJ1600 のエントリー台数は16 台。予選でのコースインはオフィシャルの合図で各車一斉に動き出すので台数も多いと雰囲気もなかなか激しいものがある。昨年末のFJ1600 日本一決勝戦では予選での駆け引きに大きな課題を残したため、今回は2001 年FJ1600 もてぎチャンピオンの切替選手に予選戦略についていろいろとアドバイスを頂いた。午前9 時5 分よりコースオープン、20 分間の予選が始まる。20分間では計測10 ラップが限度である。暑い季節だと3‐4 週目に一番タイヤがおいしい状態になるのだが、今回は気温も路面温度も低いので、予選時間の最後のほうにタイムが出る可能性も高い。前の方でコースインしたので、前には3-4 台しかいない。前の車を抜いて先頭にたち、前に誰もいないクリーンラップをとってタイムアタックを開始する。ミラーを見ると同じチームのマシン(後で聞いてみると栗原宗之選手だったようだ)がついてくる。引き離せないのは自分が遅いからなのか、焦るものがあるし、ピットからのサインボードでもトップタイムにはまだ差があるようだ。なんとかペースを上げようと必死にアタックを続けていくと、なんと5 周目の3 コーナーでブレーキングポイントを奥で詰めたところ予想よりブレーキバランスがリアによっており、大きく姿勢を乱してしまう!!なんとか立て直したもののコース外にはみ出てストップ。コース復帰してすぐさまアタック再開するも、タイムを詰めきれず予選終了、、、、ピットまで帰ってきて電光掲示板を見ると予選5 番手。暗澹たる気分。予選後にチームOB とマシン挙動を思い出しながら走行を振り返り課題を探す。マシン挙動から推測するに本当のぎりぎりまでマージンを詰めていなかったことが推測された。これは純粋にドライバーの問題である。 4/17決勝 予選での反省点はひとまず置いておいて、気持ちを切り替えて決勝に臨む。5 番グリッドではあるが決勝レースは10 周の長丁場。2 周に一台ずつ抜けば1 位だ(笑)。まあ、そこまで単純ではないにしても十分優勝が狙える範囲であるので、決勝では前に行くことだけを考えてコースイン。スタートダッシュでのジャンプアップを狙ってフォーメーションラップでは気合を入れてタイヤを暖める。なんと4 番グリッドの車がフォーメーションラップにスタートできず、労せずして4 番手にあがった。さらなるジャンプアップに望みをつなぐ。 さて、いよいよスタートだ。レッドシグナルに集中し、消灯した瞬間にクラッチをつないだ、、、、その瞬間に「カッッッ」という鈍い音が後ろから、、、車は前に進まずエンジンだけが空回りする。一瞬1 速ギアが砕けたかと思い2 速に入れて加速するもののやはりエンジンだけが空回り。完全に駆動系が壊れた現象だ。抜き去る車を呆然と見送ってから、シートベルトを外して後ろを見るとドライブシャフト(エンジンの力をタイヤに伝える棒)がねじ切れている。万事休す!戦わずして戦列を離れることになった。 折れたドライブシャフト(赤丸部分) レースのほうは2 位からホールショットを決めた栗原宗之選手がそのまま逃げ切り優勝。一方私は決勝結果表でも「スタート出来ず」。リタイヤ扱いだ、、、ドライブシャフトが折れてしまったことに関しては、これはもう仕方が無いこと。酷使しているレースカーではこういうアクシデントもあるもので、これがレースである。とはいえ、シリーズを狙いに行った初戦で何ともやりきれない結果となってしまった。 それでも予選でもポールをとれて当然の状況からの五番手タイムなど、心の贅肉も見えてきた。課題もまだまだあるので気を取り直して2 戦に臨みたいと思う。さすがにもうドライブシャフトも折れないだろう。でも、、、う???ん、やっぱり悔しい!!!シャフトが折れた瞬間の音はしばらく忘れられそうにないなあ、、、、 (←前のページへ戻る) |
■ 熊谷徹 □■ |
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