笹川健志 Takeshi Sasagawa

自分がレースするはずだったのが、いつの間にかレースを目指す若い連中の面倒を見る事に…。内間監督と供に「一蓮托生」理想のチーム創りを目指します。 理想のチーム作りと言うのは皆さんの理想をかなえること。「自分達の時代にもあったら良かったのに!」っていうチームを創る事。 チームが徐々に理想に近づいてゆくのが生き甲斐です。

 VOL.24:モータースポーツの市民権

 最近マラソン競技で日本人選手の活躍が伝えられています。
もしも団体戦があれば世界一だなと思うぐらい選手層も厚く、特に女子選手のレベルは非常に高いですね。

 マラソン選手は、男子は2時間5分、女子でも2時間17分で42.195Kmを走る。つまり、時速20km以上のスピードで2時間を走り続けるのです。

 スポーツジムのランニングマシーンで時速20kmにしてみると良く分かるのですが、一般の人なら全力疾走のスピードです!やってみると10分、いや5分でもきつい! これを2時間以上続けるなんて信じられないし、同じ人間が出来ている事すら想像つかない。まさにアンビリーバブル! 一度皆さんもやってみるとイイですよ。マラソン選手の凄さが解ります。

 これと同じように、F-1ドライバーの凄さもとてつもないのですが、ランニングマシーンのように手軽にその凄さを感じる事は出来ないのが残念です。

 そこで、ZAP SPEEDは体験走行等への協力を積極的に行っています。参加者が体験的に乗ってみて、その 後のモータースポーツの楽しさが増してくれれば我々にとって非常に嬉しい事なのです。
 体験走行に参加していただければ、楽しむと同時にモータースポーツの難しさや、トップ選手の凄さを感じて頂け、見方が広がり、観戦するときの楽しみも増える。
 参加をより具体的に考えて居る人は、オーディションに参加していただく方が、合格を目指し集中する分だけ、さらにより深く感じて行ってもらえると思います。

 モータースポーツをより広く知って頂く事によって、競技人口が増えれば、自ずと全体のレベルは上がり、世界に通じる人材も出てくる可能性が上がって来るでしょう。

 本格的にモータースポーツを開始しなくても、観戦者がよりそのスポーツを理解していると、世論という意外に影響力を持っているムーブメントそのものの質が変わる。例えば、2度のワールドカップ出場を果たしたサッカーでは、ワールドカップ自体に興味を持たず、無関心だった頃に比べ、国民全員がサッカーの知識を持った訳で、世論自体も派手なストライカーだけでなく、ディフェンダーの選手の事に関しても及ぶようになり、少なからず選手の評価にも影響しているのでは無いでしょうか?世の人気が高ければ選手の所得も高くなり、関連商品などマーケットを刺激し、そのスポーツの環境自体が変わってきます。
 そのサッカーでさえ、伝統的にサッカーの盛んな国と比べれば、選手レベルだけでなく、一般の市民のサッカー知識も未だ遅れていると思います。それは、熱狂的な国の選手が国民的英雄として扱われる事からも隔たりを感じます。

 モータースポーツも市民権を高め、乗って感じてみたり、情報を得やすくしたり、選手が身近になるようにメディア露出度が高くなって行かなければ、選手の頑張りだけでは世界に追いつくことは出来ないでしょう。
 ですから、競技者だけでなく、モータースポーツファンの皆さんが増える事によって、モータースポーツレベルの底上げに影響してくるのです。世界に通用し、頂点に立てる日本人ドライバーの誕生は、欧米レベルのモータースポーツ文化のが日本に根付き、土壌が出来てゆかなければ難しいと思います。 だからこそ、好きな方は年齢・性別・目的にかかわらず積極的にサーキットに足を運んでください。観戦でも良いし、ジムカーナやサーキット走行でもいい。その行動から日本のレースが変わって行くのです。


戻る