笹川健志 Takeshi Sasagawa

自分がレースするはずだったのが、いつの間にかレースを目指す若い連中の面倒を見る事に…。内間監督と供に「一蓮托生」理想のチーム創りを目指します。 理想のチーム作りと言うのは皆さんの理想をかなえること。「自分達の時代にもあったら良かったのに!」っていうチームを創る事。 チームが徐々に理想に近づいてゆくのが生き甲斐です。

 VOL.16:「兎跳び」って!?

 現在は高校や中学のクラブ活動でも、「兎跳び」をやらせるというのは流石に無くなっただろうが、私や内間監督の学生時代には「兎跳び」をやらされた経験が有る。「兎跳び」をやってみればすぐに分かるが、大変苦痛を伴う運動であり、膝の関節に負担がかかり故障の原因となる。この「兎跳び」大腿部の筋肉を集中的に、しかも収縮過程の一段階のみを集中して使う為に筋肉の痛みとなる。

 かつては、サッカー部だろうが野球部だろうが柔道部だろうが「兎跳び」をさせられ、この運動が伴う苦痛から、「良薬口に苦し」と同じ様に運動能力の向上に繋がると信じられてきた。

 そもそも各スポーツによって使う筋肉や、求められる筋肉の質が違うのだから、闇雲に同じ運動をする事自体おかしいのだが…。当時の指導者は本当に有効だと考えていたのだろうか?精神修養が目的だったのであろうか?『これだけきつい練習に耐えてきたのだから』というメンタル部分の効果を求めたのだろうか?

 たまたま、私も内間監督も高校はスポーツで有名な学校であるが、甲子園やインターハイの強豪校でも、科学的に理に適わない不効率・不合理な練習が、(良きも悪きも受け継がれる)『伝統』と言う言葉で片づけられ綿々と続けられてきた訳だ。

 この問題に目を通してみると、「兎跳び」を言われるがままにやってきた選手達より、貴重な練習時間を百害あって一理無い「兎跳び」に充てるように命じた指導者の無知と、他がやっているから・伝統的に我が校に伝わる等と、自分でもっと効率的なトレーニングを考えようともしなかった指導者の怠慢が癌であったと思う。

 私と内間監督は学生時代こういった不条理にさらされた経験を持つので、他のスポーツより先進的なイメージを持っていながら、実は異状に後進的であった、モータースポーツの改革をしたいという事に意気投合したのです。

 はっきり言って、このモータースポーツ界ではこのような不効率や、理不尽が蔓延している部分も有ります。このような部分を変えたい。と言うのがZAP SPEEDです。


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