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VOL.58:脱・島国根性

オール日本でF1に勝ったのは第1期ホンダさんのみ。チャンピオンの獲得経験は無し。ホンダエンジンで一時代を築いたこともあったがそれはヨーロッパのチームとのジョイント。
ル・マンに目を向けてみればポルシェが16回、アウディが13回、フェラーリが9回の優勝に対して日本勢はマツダの1回のみ。

INDYでも日本製エンジンの勝利は多数あるが日本チームの参戦は無い。
日本の自動車メーカーが現地チームにお金を払ってドライバーを乗せている現状だ。

この様な有様だから、日本の若手ドライバーが海外に出なければと考えるのは当然と言えば当然。

しかし、海外海外と一言で言ってもよりレベルの高いヨーロッパのメインシリーズというのなら行く意味もあると思うが、日本よりレベルの低いアジアに行って手っ取り早く成績を上げるというのでは成績の上げ底でしか無い。

前者の場合、今でもヨーロッパで活躍しているドライバー達もおり、彼の地で戦績を挙げ認められステップアップを果たしている人も居る。
対して後者の場合、レースになるのは上位の数名、後ろの方は素人同然というレベルである。当然勝ったりチャンピオンを獲っても日本やヨーロッパでは認められない。
実際、ぬるま湯の中で戦い中身が付いて行ってないからその道を選んだドライバーは忘れ去られて行く傾向がある。

ヨーロッパなら、行く事で多くのトップチームに実力を認識して貰える事、自動車メーカーのドライバー選択肢に入る事などメリットもあるが、アジアのなんだか分からない様なレースでは、サンデーレースと同様に“趣味”と認識されるだろう。

日本の球界でライバルが無い程のレベルに達したイチローや松井、マー君がより高いレベルを求めて米大リーグに渡るのと、戦力外通告を受けてアジアの球団の助人になるのでは全く意味が違うのと同様だ。

つまり、「海外に出れば」と海の外を一絡げで考えるのは大間違いで、それこそ島国根性。現状打破を求めての現実逃避に過ぎないのでは無いか?

手っ取り早く成績を上げる為に素人が集まるカテゴリーに出ても己のレベルは上がる訳が無い。

場所が人を育てる訳では無く、良い環境が揃った場所が人を育てるのだ。


良い環境とは経験豊富なスタッフが居て、切磋琢磨出来る速いライバルが多く揃うこと。メディアの注目が集まり映像、画像が色々な媒体に乗る環境。スポンサー獲得に説得力のある本流のカテゴリー。きちんとメンテナンスされたハードウェアを使用出来る。管理されたデータを裏付けにドライビングを解析出来る事。シミュレータなどで効率的に準備が出来る事。などがある。

この条件が揃っていれば国内だろが海外だろうが関係無い。



今年から日本で始まるFIA-F4には日本の今後を背負う伸び盛りのドライバーのエントリーが発表されている。ここにヨーロッパでカートなりフォーミュラなりの実績のあるベンチマークとなる選手が加われば日本のFIA-F4は世界の尺度に照らし合わせる事が出来る。
数年前までの全日本F3には実績のあるF3ドライバーが参戦し、それをベンチマークに世界レベルまで実力をあげ、マカオで優勝という快挙を成し遂げた。
それと同じ図式となる。

海外に出るには十分な実力を得てから出るべきで、始めたばかりで多くの説明を要する段階では余程の英語力が無ければ遠回りになると思う。



もう一つ思うことがある。

日本という国は特殊で世界的に見ても類を見ない程、小さな国土に大規模な自動車メーカーがひしめいている。自動車産業は国にとって一大産業なのである。

言ってみれば特殊な環境の国であり、三大メーカーの育成ドライバーにならなければプロになれないかの様な錯覚さえ与え、カートドライバーの多くの親御さん達もそれをゴールと思い込んでいるかの様な有様だ。

しかし、よく考えて見て欲しい、どこかのメーカーがF1に日本人を乗せなかった事を。日本人ドライバーがF1チャンピオンになっていない事を。


また、逆にメーカー育成ドライバーのデメリットもある。

お世話になったメーカー以外に乗る事になった場合、制約が加わったりした過去の事実は余り知られていない。

さて、そこでヨーロッパの自動車メーカーグループのスカラシップが日本のFIA-F4も対象になったらどうだろう?

日本のモータースポーツに画期的な事になるのでは無いだろうか?
折角世界基準に合わせて、世界共通の車両規定に準じて作ったFIA-F4なのだから鎖国状態(望んで作った訳では無いが)を解いて、中身も世界標準にしてはどうか?



私はそのチャンスの時だと思っている。






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□■ 笹川健志 □■
マネージメントディレクター。チーム運営に手腕を振るう。自分がレースするはずだったのが、いつの間にかレースを目指す若い連中の面倒を見る事に…。内間監督と供に「一蓮托生」理想のチーム創りを目指します。 理想のチーム作りと言うのは皆さんの理想をかなえること。「自分達の時代にもあったら良かったのに!」っていうチームを創る事。 チームが徐々に理想に近づいてゆくのが生き甲斐です。










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